ピアノに乾燥剤は必要ない!?有効な湿気対策は?

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ピアノの湿気対策について、疑問を抱いていませんか?
楽器屋さんや調律師さんに乾燥剤をオススメされたりしませんでしたか?
湿気はピアノにとって大敵で、乾燥剤を使用することでその影響を防げるとされています。

しかし、本当に乾燥剤は必要なのでしょうか?
結論から言えば、乾燥剤はほとんど無意味であると言えます。

本記事では乾燥剤がピアノの湿気対策として不十分な理由と、有効な湿気対策を解説します。
どうしても乾燥剤を使う場合のオススメの種類と注意点も説明しています。
それでは、ピアノの湿気対策について詳しく見ていきましょう。

もくじ

乾燥剤を使うメリットとデメリット

乾燥剤のメリット

乾燥剤を使用することによって、一時的に湿度を下げる効果があります。
また、防虫効果や錆びを防ぐ成分を含む乾燥剤もあり、これらはピアノの保護に役立つ場合があります。

乾燥剤を使用することで、湿度の変動をある程度抑え、ピアノの調律が狂いにくくなるとされています。
ですが、効果はあまり期待できるとは言えません。
他の湿度管理方法が採れず、どうしても乾燥剤を置くなら気休め程度に考えたほうがよさそうです。

乾燥剤のデメリット

乾燥剤の効果は限定的です。
乾燥剤ではピアノ内部の湿度管理をするのに不十分な場合が多いです。

むしろ長期間の使用では逆効果になることもあります。
また、乾燥剤が湿気を吸収しきってしまうと、その後の湿気対策にはならないため、頻繁な交換や管理が必要です。

さらに、乾燥剤を設置する場所や方法に注意しないと、ピアノ自体を傷めるリスクもあります。

乾燥剤は基本的に不要

乾燥剤では性能的にピアノの湿度管理ができない

ピアノ用乾燥剤は、内部の湿気を吸収することでピアノを保護するとされています。
しかし、ピアノの内部体積が大きいため、乾燥剤が全体の湿度を十分に下げることは困難です。

そもそも、ピアノ内部は密閉空間ではありません。
ご自宅やお店のピアノを見てみてください。
ピアノには多数の隙間が存在するため、ピアノ内部だけを除湿しても湿った外気が入ってしまいます。

特に湿気が多い季節には、乾燥剤がすぐに湿気を吸収しきってしまい、その後は役に立たない状態になります。
湿気を吸収した乾燥剤は、乾燥させることで再利用できるのですが、あまり効率が良いとは言えません。

乾燥剤を使用することでかえってトラブルが起こることも

乾燥剤を長期間使用すると、乾燥剤自体が湿気を吸収しすぎてしまい、逆に湿気を放出することもあります。
特に固形容器に入っていない、袋状の乾燥剤をピアノ内部に置いておくと、乾燥剤の湿り気がピアノの底板に染み込み、シミや劣化を引き起こす可能性があります​ 。
このレベルになると、ピアノのカビや錆の原因となることもあります。

もしもピアノ内部に乾燥剤を入れておくのであれば、放置のし過ぎには注意しましょう。
定期的に乾燥剤のチェックが必要です。

乾燥剤の代替方法

では、湿気対策をどのように行えば良いのでしょうか?
一番効果的な方法は、部屋全体の湿度を管理することです。

例えば、除湿機やエアコンを使用して部屋の湿度を40%~60%に保つことが推奨されます。
また、湿度計を使用して定期的に部屋の湿度を確認することも重要です​。

有効な湿気対策

エアコンや除湿器で部屋全体の湿度管理をする

ピアノの湿度管理としてベストなのは、部屋全体の湿度を適切に調節することです。
エアコンや除湿器を使って湿度を40%~60%の範囲に保つのが一番シンプルな方法です。

特に梅雨の季節や冬の暖房使用時には湿度の変動が大きくなるため、注意しましょう。
正確な湿度計を設置し、定期的に湿度をチェックすることをお勧めします。

乾燥剤を使うならB型シリカゲルで

もし乾燥剤を使用する場合は、B型シリカゲルを選ぶと良いでしょう。
B型シリカゲルは湿度が高い時には水分を吸収し、乾燥している時には水分を放出する特性があります。

また、天日干しや電子レンジで再利用が可能です。
乾燥剤をピアノの内部に設置する際は、ピアノの底板や重要な部分に直接触れないように注意しましょう​。

部屋全体の湿度管理が難しいならダンプチェイサーがオススメ

部屋の湿度を調整するのが手っ取り早いですが、そうもいかないことがあるかと思います。
広い部屋や、どうしても湿度が高くなりやすい部屋など、エアコンや除湿器では除湿が追い付かない場合もあります。

そんな時は、ピアノ専用の湿度調整装置(ダンプチェイサー)を設置することも検討しましょう。
これらの装置は、ピアノ内部の湿度を一定に保つために効果的です。
また、ピアノの設置場所を選ぶ際には、直射日光や湿気が直接当たらない場所を選ぶことも重要です。

まとめ

ピアノに乾燥剤は一部の効果があるものの、効果が限定的であり、長期間の使用では逆効果になることもあります。
最も効果的な湿気対策は、部屋全体の湿度を管理することです。
除湿機やエアコン、ダンプチェイサーの使用がおすすめです。

適切な湿度を保つことで、ピアノの劣化を防ぎ、長く良好な状態を維持することができます。
ピアノを大切に保管するために、ぜひこれらの湿気対策を実践してみてください。

もくじ